退職後のエッセイ(22)

  「退職後のエッセイ、臨床の難しさ」  11年前の9月11日に記載した内容です。  あるベテランの弁護士さんが、テレビで・・・「一人前の弁護士になるには、試験に合格しただけでは不充分で、実際にいろんな例を受け持って、一つ一つ体で受け止めて体験して行く中で、いい弁護士になれる・・・」って感じで言われていたけど。  そうだなあ、学校の先生や看護師さんや医師だって、同じと思いますけど・・・。  教科書にちゃんと書いてあるよって言う人いるけど、各論になると、いろんなケースがあるし、それに個人差もあるので、教科書通りに行かないことも多いかな。  昨日、(発生学の講義が終わって)12時半過ぎに、9歳の男児が急患で来た。よく、外来に来る子どもだった。学校でお腹を痛がったと言うことで来院した。  鼻汁、咳嗽、発熱、頭痛、嘔吐、下痢全くなし。喉も赤くない。髄膜刺激症状もない。朝は、全く元気だったとのこと。顔色悪く、お腹をとても痛そうにずっと曲げている。左下腹部を特に痛がる。母親も、大事な一人息子なので、心配そうな顔をしている。  「今朝、うんち出た?」  「ハイ、今日は、出てます。」  「普段、便秘がち?」  「いいえ、便秘でこんなにきつがったこと、今まで一度もありません。」 ・・・取り敢えず、感染症はない感じに思えたので、浣腸した。→すると、便が少し出ただけで、硬さも普通。  「お母さん、便秘が原因じゃないみたい。点滴して、外来でしばらく様子を診たいと思います。点滴する時、一緒に…

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2021年09月
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