退職後のささやき(14)

  「退職後のささやき、今、医療は?」  小児科の医師で、一般診療を辞めて、予防接種や健診中心に、医療している開業医が実際にいます。直接、その主旨を尋ねたことがあったのですが、「今の小児科は、しなくてもいい治療をしている。だから・・」と言われていました。  そうですね、私もそう感じること、しばしば、経験しています。  咳をすれば、「咳止め下さい」と言われます。しかし、最近の論文(外来小児科学)にも、咳止めは、却って、良くないと言う主旨の内容がありました。私も、経験上、そう思っていますが、実際には、なかなか、親御さんには、理解してもらえませんね。  熱が上がると、熱冷ましを下さいと、親御さんから言われます。しかし、東洋医学では、例えば、葛根湯や麻黄湯を使って、熱を逆に上げて、病気を治しています。  そんな今の医療の中で、医師自身も、熱が下がらなければ、直ぐに、親御さんから、抗生物質を下さい、レントゲンを撮って下さいなどと言われて、悩んでいるケースも、多いのでないか、と思っています。  小児科の開業医では、(必要で無ければ、抗生物質を使わない様にと思って)検査を沢山すれば、却って、(定額制だと)赤字になることもありますが・・・。  外科手術を医師から勧められても、他の医療機関でのセカンドオピニオンでは、その必要はないと言われたりすることも、私自身、現にありました。  専門医が言うのが、間違いないとは限りませんね。それは、今回のコロナ禍でのマスコミに出て来る専門家の言動で、明らかにな…

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2021年11月
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