「夢」

 石垣島に住むおじいちゃんと孫が一緒にお風呂に入っていた。おじいちゃんは、「大きくなったらなんになりたい?」と孫に聞いた。小学校4年生の孫は、「僕、パイロットになりたい、おじいちゃんは?」と聞いてきた。おじいちゃんは、しばらく考えた後、「そうだなあ、おじいちゃんは仏様かなあ」と答えた。
 おじいちゃんは、考え込んだ。おじいちゃんは、孫がパイロットになる夢を持っているのに、仏様になることしか答えられなかった自分が無性に哀しかった。
 すっかり落ち込んでしまったおじいちゃんは、子どもの頃に思い描いてきた夢を思い出してみた。大きくなったら、陸軍大佐かサ一カスで空中ブランコをする夢を持っていたことを思い出した。
 陸軍大佐には、もうなれない。しかし、サ一カスは、出来るかも知れない。そう思って、サ一カスを教えてくれる所を探した。日本中のサ一カス団を調べ上げ、「空中ブランコを教えて欲しい」と頼んだが、どのサ一カスからも、70歳と言う年齢を理由に断られた。友人がインタ一ネットで調べてくれた。フランスとスペインにあったが、外国なので断念した。
 ところが、偶然にも、石垣島にある外資系のリゾ一トホテルが小さなサ一カス団を持っていた。頼むと、「うちでは、83歳の現役もいます」と言って快く引き受けてくれた。
 それから、毎日、厳しいトレ一ニングが始まった。そして、ついにおじいちゃんは、孫の前でその夢を実現したのである。本当に、空中を飛んだのだ。
 「僕のおじいちゃんは70歳になって夢を実現した」、この思い出をそのお孫さんは、一生、心に刻んで生きて行くでしょう。

 多くの政治家は、「日本の将来は、お年寄りが多くなって、若者がそのお年寄りを支えないといけないので、大変な世の中になる」と言う。しかし、それは、間違っていると思う。今からは、若者にも負けない元気なお年寄りがどんどん沢山、出て来ルと思う。
 年をとっても、自分なりに目標(夢)を持って、生きるべきである。いくつになっても、何をしたいか、したいものがあるかどうか、そして、今、それを達成する為に準備を少しでもしているかどうかが問題なのである。

 私は、かって、道海島小学校の4年生~6年生全員の前で、自分の夢を語った(1年間、大川市から、特別非常勤講師として、任命され、篠笛を教え、曲も創り、盆踊り太鼓や和太鼓を教えた)。
 「ここで貴方達に教えた様に、60歳過ぎて、外国に行って、外国の子ども達にも教えたい。世界のアチコチで、主として太鼓を通じて日本の文化の素晴らしさを教えて行きたい。その為に、今、いろんな言葉の勉強をしている。」と言った。その時、子ども達は、皆、目を輝かせて聴いていた。

 自分なりにはっきりとした目標を持てた人間は、幸せである。

*写真は、17年前に、ニュージーランドのオークランドで、演奏後に撮ったもの。

(令和3年7月12日、少し修正して、再掲)

https://taharasosuei71.up.seesaa.net/image/E382AAE383BCE382AFE383A9E383B3E38389E381AEE5B08FE5ADA6E6A0A1E381A7EFBC88E6BC94E5A58FE5BE8CE381ABE889B2E7B499E381A8EFBC89E383BCEFBC94EFBC96-thumbnail2.jpg?1626050383774

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